「これは一体全体なんですか?」 「携帯、スマホの音声やメールの着信時に鳴るサウンドに使ってもらおうと思って作り始めました」
「どうしてそんなことを思いついたのですか?」 「案外アコースティックな着信音て少ないのです。ギラギラガチャガチャしたものが多いです。会議中になっても恥ずかしくないものを目指しました。しかし人前で鳴るとやっぱり恥ずかしいものも含まれています」
「どうしてこんなに曲数が多いのですか?」 「一曲当たりの演奏時間が短いですから。思いついたときは、こりゃ楽にいっぱい作れるゾウ、俺天才って思いましたが、実際やってみるととんでもない作業になってしまいました。死ぬかと思いました」
「どのように録音したのですか?」 「メンバー一人一人を軟禁状態にして、東方メロディの断片で思いつくもの、好きなものをそれぞれの楽器で演奏してもらいました。ですから純然たるソロのアコースティック楽器だけの音楽です」
「本当にそれだけですか?」 「はい。そう聞こえないものはすべて音響処理によるもので、サンプリング音源やシンセサイザーなどの音は一切加えていません」
「苦労した点は?」 「心底メロディを丁寧に演奏することがこんなに難しいとは思いませんでした。今さらですが。人生日々勉強ですね」
「他には?」 「エフェクト処理など編集のネタを38曲分用意しようとすることは自殺行為であることがわかりました」
「メンバーの反応はいかがでしたか?」 「最初企画案をバンド会議で提示したときは、みなさん微笑の上に?マークが張り付いていましたが、実際作り込んでいくうちに音がどんどん前に出てきました。さすがだと思いました」
「曲のタイトルにはどのような意味があるのですか?」 「曲構成がミニマルですからタイトルも英語一文字で統一しました。原曲のタイトルを英語一文字に置き換えるというコンセプトです」
「リスナーさんに伝えたいことは?」 「着メロと銘打っていますが、アラームとか劇伴とかジングルとかいろんな場面に使ってもらえればうれしいです。サンプリングして組み合わせて長い曲に仕上げるのも楽しいかもしれません。できたらぜひ聞かせてください。不思議なことに通して聞いてもなんだか意味ありげなアルバムになってしまいましたのでそういう耳でも聞いてみてください」
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